カラダからのメッセージ「食べ物」

昨日の続きです

さらなる難題の最中に食が細くなった私は、何かを食べたいと欲するものさえわからずにいた。でも、微かではあるけれどこれかな?と感じる食べ物を選んでいて、この時の体験が大きな気付きをもたらしてくれた。

 それは、まずはお米と味噌汁、漬物、そして甘いもの。食事はシンプルだが、ご飯と味噌汁が身体に沁みて助けられた。さらに、甘いものが欲しい気がする、って程度だ。以前はものすごく強烈な甘さが欲しかった時もあるけれど、今回はそこまででもない、けど甘いものが食べたかった。

そこで、近所の美味しい高めのケーキを食べたり美味しいパン屋の甘いパンを食べてみたりしたけれど、ふ~ん、こんなもんだっけ?って感じ。食べても食べなくても同じだから別に食べなくてもいいや、と思えた。そんな時、冷凍庫にマクロビ仕様のバナナケーキがあることに気付き、自然解凍して食べてみた。私にとっては何度も作っているおなじみのバナナケーキで味も良く知っているものだ。

食べ始めは「あ~いつもの味」と思っていたが、その甘さが私のカラダの奥の奥までゆっくりと浸透してきて目が覚めるほど美味しい!と感じた。そして、美味しい甘いだけでなく私の心の奥にある不安や心配を溶かしてくれるような感覚で次第に楽になっていった。

 

マクロビオティックの創始者である桜沢如一は「自然の子になれ」と言い、人と自然界のつながりを大事に意識して生きなさい、と。その言葉が私のカラダの奥底にドン!と落ちて、これだったんだとカラダ丸ごとでわかった瞬間だった。それまでもその教えは私の支えであり大事にしてきたことではあったが、さらに補強された感じで確固たるものになった。

また、東洋思想の五行からみると甘は蔵府だと脾胃に、五志(感情的なこと)は思となり心配事などで思い悩むとなる。私は、まさに難題で思い悩み、脾胃の働きを助けるために甘いものを欲していた。その甘いものの質が以前とは変わってきていて、より自然界とのつながりの中にグイッと入った感じがする。

 

これらのことから、一見厳しい状況に陥ったとしてもそこでの気付きを掴み取り自分のものにすることで、希望の光を見いだすことができるのではないかと、私は思う。