お掃除は自分磨き

 先月のこと、心配事があって心がモヤモヤしうっとうしい感じに気分も落ちていた時があった。

ふと、窓越しの外を見ると窓ガラスが汚れで曇っているではないか。今までの私は、雨がふりそうならそれを避けて晴れるまで窓磨きは延期していた。しかし、その時はお天気のことは全く考えず、今この時に窓磨きしたい、と思い立ちせっせと曇ったガラスを磨きまくる。

 窓ガラスを磨き終えると・・いわずもがなだが、視界がハッキリしてすこぶる気持ちがいい、と同時に心のモヤモヤも吹っ飛んでしまった!さらにスッキリしたくて不要なモノたちを次々と処分し、心身ともに軽くなって大満足。

 

 身体の内側の問題をうつうつと考え込むとマイナスのスパイラルに入り込んでいく、それも自分を理解するうえで大事なときもあるけれど、外側(何かする)からのアプローチで考えを切り替え、プラスに転じることもいいな、と私は思う。今回は掃除に大事なことを教わった感じだった。

 

 昨日のEテレで21:30から「趣味どきっ!お寺の知恵拝借」という番組を放映していて、横浜にある曹洞宗の大本山である総持寺の紹介があった。掃除のことを作務といい、毎日雲水さんらがひたすら懸命に目の前の作務に取り組んでおられる姿に私は感動してしまった。ことに廊下が鏡のようにピカピカに磨き上げられているし、トイレも素足でもちろん素手で洗剤はほぼ使わないという徹底ぶり。ガイドしてくださった雲水さんはこうおっしゃった「作務をすることで心も磨かれます。決められた時間内に作務をこなすということは、余計なことを考えている暇がなく目の前の事に取り組むことでこの瞬間を生きることにつながります」と。

再放送は、9日(火)Eテレで11:30~11:55、総合でもあるようなので興味のある方は見てみてください。